マニラ・タイムズにPahayagの調査結果に関する記事が出ていた。
この記事によると、フィリピン人が信頼できる国や地域はどこかを調べたところ、日本が一番信頼できる国だそうだ。
下の図が調査結果をグラフにしたものだ。
日本は「とても信頼できる」55%。「かなり信頼できる」が37%で、92%の人が日本を信頼しているという結果だ。
次いでアセアン、オーストラリア、カナダ、韓国、イギリス、アメリカと続いている。
地域別にみると、日本に対する信頼度が高いのがマニラ首都圏やルソン島で、セブ島を含むビサヤ地域は91%となっている。
太平洋戦争中、日本はアメリカの植民地だったフィリピンを占領し、多くのフィリピン人を苦しめた。
戦争が終わって今年で78年。この間、フィリピンの人の寛容さに助けられ、日本とフィリピンの関係は良好に推移してきた。その結果が今回の調査に現れているのだと思う。
さらに日本の自衛隊とフィリピン軍が「訪問に関する地位協定」を締結すべき、という人も約70%に達している。
逆に最も信頼されていないのが中国だ。
それどころか、中国を脅威ととらえている人の割合は79%に上っている。
この調査が実施されたのは今年の3月だ。
最近になって、中国の海警船がフィリピンの沿岸警備隊に向かって放水砲を放ったという事件が起きて大問題になっている。
いま調査を実施すれば、中国を脅威とする回答はさらに高くなるに違いない。
日本はフィリピンの人たちの信頼にこたえるだけでなく、先人たちが築いた友好関係をさらに強く深くする努力を継続する必要があると思う。