総理大臣とのなると褒められることより批判されることのほうが多いのは宿命。
就任当初は支持率が高くても、だんだん支持率が落ちていくのはどの政権でもあることなので特別なわけではない。ただ岸田総理の場合就任から1年以上高い支持率だったのが、今年になって急激に下がっている。
最近の岸田総理の不人気ぶりは目を覆いたくなるほどだ。
ネット上では「異次元の増税ばかメガネ」とまで言われているらしい。
擁護するわけではないが、岸田総理になってから政府が増税をしている事実はない。新NISAなどはキャピタルゲインの減税を実施している。にもかかわらず「増税メガネ」と呼ばれるのは、防衛費の増額や少子化対策の政策を実現するには増税が必要だと公言しているからだ。
岸田総理には申し訳ないが「異次元の増税ばかメガネ」というあだ名を聞いて思わず笑ってしまった。
もはや批判されているというレベルではなく、完全に国民から馬鹿にされてしまっている。
理由は簡単で、言行不一致だからだ。
総理就任早々「令和の所得倍増」や「新しい資本主義」を目指すと発言したものの、具体的な施策や道筋を明らかにせず、いつの間にか「所得倍増」は「資産倍増」にすり代わってしまった。
「新しい資本主義」に至っては何の説明もないまま消えてしまった。
「異次元の少子化対策」をするとぶち上げ、新たに「こども家庭庁」という行政機関を創設したが、やっていることは従来の政策の域をでていない。しかも財源として社会保険料に500円上乗せするという案を出している。社会保険料は日本語では保険料だが英訳すると[insurance tax]で税金なのだ。つまり増税案だ。
日本の少子化の最大の原因は、低所得で結婚そのものを諦めている若者が多いというのが実情だ。
「令和の所得倍増」が実現できれば、結婚する若者も増え、少しは少子化にブレーキを掛けられるだろう。「資産倍増」するためには、まず所得を増やさないと元手の資産すら築けない。
総理になったら何をしたいかと問われ「人事だ」といった話は有名で、今はただできるだけ長く総理の座にとどまっていることが目標になっているとも聞く。
これでは日本のリーダーとして失格だろう。
やることなすことピントがズレまくっている岸田総理に必要なのは、度のあったメガネだと思うのだが。