10月11日から観光庁がはじめた「全国旅行支援」が、多くの地域で14日午前中に売り切れになった。
私もこの機会に福岡に里帰りしようとJALのホームページから予約しようとしたが、初日からアクセスが集中して予約できなかった。
地域によってはまだ予約できたり、いったん終了した後で再開したり現場は混乱しているようだ。
「全国旅行支援」は、コロナ禍で苦境にあえぐ旅行関連業者や地域の飲食店を支援する目的ではじまった県民割を全国に拡張したもので、観光庁が各都道府県に予算を配分して実施している。その事業予算は約5600億円らしいが、これは県民割を含めた金額のようで、すでに予算のほとんどを県民割で消化していて、全国旅行支援に回せるお金が少ししかないという県もあるようだ。
旅行支援は1泊あたり11,000円(8,000円の割引と3,000円のクーポン)なので、「全国旅行支援」に事業費全部を充てた場合509万泊分だ。一人が2泊したとすると254万5千人が利用できる計算になる。
ところが県民割を消化した残りしかないとすれば、この数字はぐっと少なくなる。
各都道府県の予算残がどのくらいあるか政府も自治体も明らかにしていないが、すでに終了を打ち出した道府県(東京都は10月20日から受付開始)は予算の残金が少なかったのかもしれない。
とはいっても、10月11日から12月20日までの期間を対象に全国旅行支援が始まると大々的に宣伝したにもかかわらず、たった2、3日で予算がなくなったので終了しますというのでは納得する人は少ないだろう。
観光庁を主管する国土交通省は追加配分をすると官房長官が言明しているが、いつから、いくら追加するかは未定だ。
というわけで、福岡への帰省に「全国旅行支援」を利用することは望み薄だ。残念。