フィリピンでは砂糖が不足していて価格も急騰していた。そのため急遽砂糖の輸入をいったん決めたらしいが、マルコス大統領の決裁をとっていなかったことから、砂糖統制委員会の委員長を更迭するという騒ぎになった。
昨年の台風オデットでサトウキビのプランテーションが大きな損害を受けて生産量が落ち込んだのが原因だが、供給不足による砂糖価格の上昇を当て込んで、倉庫に大量に保管している業者もいるらしく、当局は摘発に動いている。
フィリピン政府の介入で、スーパーマーケットで1キロあたり90~110ペソしていた砂糖価格も70ペソまで下がったそうだ。
それでも清涼飲料水に使われる高精製の砂糖の不足は深刻で、コカ・コーラは国内の二つの工場の操業を中止しており、コカ・コーラが店頭から消えているところも出てきているようだ。
食事と一緒にコカ・コーラを飲む習慣があるフィリピンでは、砂糖不足もさることながらコカ・コーラ不足のほうが生活には大きな影響となっているのかもしれない。
そんな砂糖不足につづいて、今度は玉ねぎが不足しているようで、キロ当たり400ペソになったと報道された。
日本円にすると960円になる。ちなみに日本の玉ねぎの可価は7月が422円だったので2倍以上だ。
地方の日給が400~500ペソなので、日本の感覚だと9000~10000円ということになる。
フィリピンは玉ねぎをインドや中国、アメリカから輸入している。インドは2019年以降インド国内での供給不足で玉ねぎの輸出を禁じているそうなので、輸入量そのものが不足しているので高くなっているのだろう。
もっとも高騰している400ペソの玉ねぎは白たまねぎで、フィリピンでは紫玉ねぎが主流なので影響は限定的だと思う。
最も影響を受けているのはピザやレストランで、独自に海外から輸入することも検討されているそうだ。
それにしてもガソリンや食料品の値上げが続くフィリピン。生活するのも大変だ。