住宅メーカーの積水ハウスが2019年から発表している「イクメン力」(政府が推進している育児をする男性のこと)の都道府県の順位が話題となっている。
なんと1位佐賀県、2位熊本県、3位福岡県と九州勢が上位にランキングされている。これには私もびっくりした。
九州の男は「九州男児」といわれ、保守的で頑固、家事や育児など男のするものではない。というイメージが定着している。わたしは福岡県で生まれ、佐賀県と熊本県でも暮らしていたので「九州男児」の端くれ。だからアイデンティティとして「九州男児」であることを大切にしてきた。
そのイメージが覆った調査結果だったので、私だけでなくマスコミも大きく取り上げたのだ。
調査は全国の小学生以下の子供を持つ20代から50代の男女9400人を対象に行われ、次の4つの指標から都道府県別の「イクメン力」を評価したものだ。
- 妻の評価(夫が行っている家事・育児の数、夫はイクメンだと思うか)
- 育児休業取得経験(夫の育児休業取得日数)
- 夫が一週間に家事・育児を行っている時間
- 夫の家事・育児参加による幸福度
妻の評価が最も高かったのが佐賀県。育児休業のトップは東京都、とはいっても年間たったの9.42日(全国平均はわずか4.1日)。家事・育児時間のトップは鳥取県。最も家事・育児に幸せを感じているのが高知県。
家事・育児は妻の仕事。外で稼いでくるのが男の仕事という明確な役割分担は崩れてきている。
積水ハウスが目指しているのが、わが家を世界一しあわせな場所にする。住まいを通じた幸せを提案する住宅メーカーとして人間性豊かな住まいと環境づくりを進めていく、というものらしい。
企業戦士ともよばれ、辞令一つで転勤、単身赴任。長時間労働もいとわず、結果家事・育児は奥さん任せという生き方が幸福だったのかと自問自答している人も少なくないのではないだろうか。
「イクメン」という言葉に抵抗を感じる人も多いらしいが、結局一番大切なのは家族だと60歳を超えてしみじみ感じている今日この頃である。