日本での結婚手続きは役所に婚姻届けを出すだけなので簡単だが、フィリピンの場合は手間暇がかかる。
日本人の私が用意するのは結婚していないことを証明する戸籍謄本。この戸籍謄本とパスポートを持って日本領事館に行って婚姻具備証明書の申請をする。翌日に再度日本領事館に行きで英語で書かれた結婚具備証明書を受け取る。
フィリピンのNSO(国家統計局)に行って私がフィリピン国内で結婚していないことを証明する書類を申請し受け取る。これはその場でもらえる。
次に市役所に婚姻許可証(マリッジ・ライセンス)をもらうための手続きに行く。
領事館発行の証明書とNSOの証明書にフィリピン妻の出生証明書などを添えて市役所に提出するわけだが、申請する前に市役所が主催する結婚セミナーをカップルで受講しなければならない。
セミナーを受講し終えてようやく市役所に婚姻許可証を申請できる。
さらに地方民事登録事務所に二人が婚姻することに異議を申し立てる人がいないか確かめるために10日間公示され、問題がなければやっと婚姻許可証が発行される。
この婚姻許可証が発行されて120日以内に結婚式を挙げないと無効になる。無効になった場合また最初からやり直し。という具合に、日本とは比べ物にならないくらい手間がかかる。
こうした手続きの中で唯一楽しめたのが結婚セミナーだ。
市役所の結構広い部屋にこれから結婚しようとするカップルを数十組集めて行われるもので、私の場合年齢高いので半日免除。午前中いっぱい受講した。
セミナーの内容は結婚生活全般の心得のようなもので、男女の役割(男はしっかり生活の経済的基盤を作ること)や男女で興味の対象が違う(例えば男は政治や社会、スポーツなど活動的なことに興味があり、女性は生活や身の回りのことに興味がある)ので、互いにそれを理解して尊重すること。
避妊具の使い方まで教えてくれるなど至れり尽くせりのセミナーで、これは日本でもやったほうがいいと思った。
セミナーでは、男性にこれだけは忘れないようにしなさいという話があった。
それは、結婚したら毎日欠かさず「アイラブユー」ということ。ハグも忘れずに。
誕生日や結婚記念日など二人にかかわるイベントは忘れないこと。
日本人の夫婦で日常的に「愛してる」なんていっている人はほとんどいないと思う。私も妻に日本語で「愛してる」とはいわない。なんか気恥ずかしい。
ところが「アイラブユー」は口に出したりメールに書いたりしても全く抵抗がない。
ほとんどあいさつ代わりみたいに気軽に言える。
気軽とはいっても、ちゃんと心からそう思って言っている。不思議なものだ。
パートナーがいる人がいれば、時にはアイラブユーというのもいいかも・・・