コロナ休校でさらにダウンの可能性

世界銀行が「世界の学習貧困度調査2022」を発表した。
この調査は世界各国の10歳を対象にして、「簡単な物語を読み解けない」と定義される「学習貧困率」を測ったものだ。

フィリピンの学習貧困率は90.9%と非常に高い。ASEAN諸国の中ではラオスの97.7%に次いで悪い数字となっている。ちなみに日本は前年より1.8ポイント悪化しているものの3.6%にすぎない。

文章の読解力はすべての教科の基礎なので、読解力が不足していると知識を得ることそのものが困難になる。

中位所得国の学習貧困率は20~30%となっている。フィリピンは数年のうちに中位所得国になる。所得は上がっても学習貧困率がこのままだと、フィリピンの発展そのものに大きな影響が出るのは間違いない。

ユネスコは知識ギャップと学習スピード向上のためには母語による教育を勧めているそうだ。
一般のフィリピン人が普段使っている言語はフィリピン語でもなければ英語でもなく、タグリッシュと呼ばれるタガログ語と英語の混じった言葉だ。
こうした現状をみると、タグリッシュを導入した教育も検討するべきだという上院議員もいる。

今回の調査は2019年、つまりコロナ禍で学校が休校になる前の調査だ。そのご2年間もの教育の空白期間を考えると、次の調査ではさらに悪い結果となる可能性がある。

我が家の息子は調査対象と同じ10歳だ。勉強よりもゲームに夢中のようなので心配だ。
調べるとトレド市にも公文の教室があるので、妻と相談して通わせようかな。

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