今年の3月から一本調子で高騰を続けていた米ドルが11月10日の夜、突然大きく値を下げた。
下げ幅は一時5%を超え、いったん落ち着いたもののだらだらと下落が続き一時は137円台になった。
10月下旬に日本の財務省の為替介入があったことはブログにも書いた。ただその後もドルは上がっていたので年内はこのままドル高円安の基調が続くとみていた。なので1ドルが155円くらいになったら外貨預金のドルを売って円に換えようと思っていた。
ところが突然のドル安に見舞われた。
理由はアメリカの消費者物価指数が予想以上に落ち着いてきたことから、FRBの追加利上げが遠のいたと投資家が判断したからだといわれている。事の真相はわからない。すくなくとも日本政府の為替介入はなかっただろう。というのはドルはユーロやスイスフランだけでなく、フィリピンペソをはじめ他の通貨に対しても値を下げているからだ。
10月23日に1ドル151円となったのがピークで、しばらくは値を下げていくというのが大方の見方のようだ。
これからもドルの下落が続きそうなので、いったん手持ちのドルを売って円に換えることにした。
昨日ソニー銀行のドル預金口座のドル全額を売った。
1ドル139円50銭で売ったので、ドルの平均購入額110円との差額29円50銭の利益が出たことになるが、全くうれしくない。151円のとき売っておけばもっと利益がでたのにと、つい思ってしまう。
行動経済学を持ち出すまでもなく、人は利益よりも損失のほうが心理的に大きな影響を受けるものだ。
昨日ドルを売ったのも、これ以上ドルが安くなったら損をすると思ったからだ。買った時よりも利益が出ているにもかかわらずだ。
マネーが損失に対して病的なまで忌避感をもっているといわれているのがわかった気がする。
円の価値が上がったので、フィリピンペソの交換比率もわずかだが改善した。1万円が3850ペソだったものが4000ペソを超えたので、来週末からフィリピンに行く私にとっては少しうれしい。さて、来週はどうなっていますかね。