10月11日から68か国を対象に短期ビザ免除で日本入国ができるようになった。
このニュースを見てなのか、妻が「なぜフィリピンはビザ免除の国になっていないのですか」と訊いてきた。
「フィリピンが貧しい国だからですか」といわれたが、答えに窮した。
東南アジアの国は基本的に短期でもビザが必要だと思っていたが、調べると条件や滞在期間に差はあるもののマレーシア、タイ、シンガポール、ブルネイ、インドネシアはビザ免除となっている。
タイとマレーシアは2013年にASEAN40周年を記念してビザ免除国になったようだ。
その時にフィリピンがなぜ入っていなかったのかはわからない。
ビザ免除は基本的に相互主義なので、片方の国が免除したらもう一方の国も免除するのが原則だ。ただし観光客を多く受け入れたい国は相互主義にとらわれずにビザを免除する。
日本のパスポートを持っていれば193の国と地域にビザなしで渡航できる。193という数は世界一なので日本のパスポートはせ世界最強といわれている。
一方フィリピンは66か国と決して少なくはない。ASEANの中だと中ぐらいだ。
ビザ免除となる条件は国家間の友好関係に加え、観光などで入国しお金を使ってくれること、免除国の人が移民となる可能性が低いなどがあるそうだ。
フィリピンは国の政策として海外に出稼ぎに行くことを奨励している国なので、ビザ免除となりにくいのだろう。
日本において不法残留をしている人の国籍は韓国人が最も多く11,600人あまり、次いでタイ、ベトナム、中国の順でおよそ7,000人から8,000人いる。フィリピン人は5,000人と韓国人の半分以下だ。
ちなみに韓国もタイもビザ免除国だ。
フィリピンの経済発展は目を見張るほどで、中間層もどんどん増えている。マニラ首都圏やセブ都市圏の住宅価格の上昇は驚くばかりで、日本の地方都市と同じかそれ以上だ。
日本に観光で訪れるフィリピン人も多く、コロナ前の2019年には61万3114人となり、5年前の2014年の3倍以上になっている。コロナがなければ年間100万人に迫る勢いだ。
初の女性として日本に赴任するマイリーン・ガルシア・アルバーノ大使は、日本政府にフィリピン人のビザ免除を働きかけるといっているので、そう遠くない時期にビザが免除されることになるだろう。
ビザ免除になったら、子供たちを日本に招いてあちこち連れていきたい。