マニラ首都圏で進む地下鉄工事

東南アジアの大きな都市はどこも車の渋滞に悩まされてきた。
バンコクやジャカルタの渋滞もひどかった記憶がある。
それが高架鉄道や地下鉄が整備されてから嘘のように渋滞がなくなった。

鉄道は一度に多くの人を運べるので効率的だし、排気ガスも出さないので空気もきれいになる。

マニラ首都圏にも鉄道があるがまだ路線数も少なく、フィリピン人が不得意とされる保守や運用面で問題を抱えていた。一時期韓国の企業に任せていたが評判が悪く、日本の企業に変更されてからトラブルも減ったようだ。

そのマニラで地下鉄の建設が始まっている。ドゥテルテ大統領の「ビルド、ビルド、ビルド」政策でフィリッピン国内ではインフラ建設が実施されてきていて、その目玉のひとつがマニラ首都圏のフィリピンとしては初めての地下鉄建設だ。

6月12日に、日本から運ばれた地下鉄のトンネル用の掘削機の下降式がデゥテルテ大統領と越川日本大使が見守る中行われた。

この地下鉄建設は日本企業を中心に行われる。地下鉄車両も日本製が導入され、東京メトロも運営に関する支援をすることになっている。

完成は2028年になる予定で、27㎞、15駅ができるそうだ。

成長を続るフィリピンにとって今後もインフラ整備が大切で、昨日6月13日には、アジア開発銀行の浅川総裁(アジア開発銀行の総裁は歴代日本人が務める慣例になっている)がマルコス次期大統領と会談し、今後ともインフラ支援を継続することを約束している。

セブ島に鉄道を建設する計画はないが、マクタン島とセブ島を結ぶ4本目の橋と高速道路の建設も進んでいる。インフラが整備されると日々の暮らしが便利になるだけでなく、質の高いインフラは災害に強い国土をつくることにもなるので、移住する日本人にとっても喜ばしいかぎりだ。

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