先日妻と話していたら、いま住んでいるマンションが賃貸だと思っていたことが分かった。
日本に来た時に自己所有のマンションと説明していたのだが、どうもちゃんと伝わっていなかったようだ。
若いときは家(マンションを含む)を買うという考えは全くなかった。
大学を出て働き始めて2年ほどは親が借りていた家から通勤していたが、その後は転勤が多かったこともありずっと社宅住まいだった。
定年後も嘱託社員として勤務することは可能だが、会社の規定で社宅から出ていかなければならない。
そこで定年前の59歳になって生まれて初めて自分で賃貸マンションを借りることになった。
賃貸契約にあたって連帯保証人をつけるか家賃保証会社との契約が必要と不動産屋からいわれた。
連帯保証人を探すのも大変だったので結局家賃保証会社と契約することにした。審査は通ったが保証料を保証会社に支払わないといけなかった。たしか家賃の半額位だったと思う。
しかも2年ごとに契約の更新が必要とのこと。つまり賃貸契約の2年ごとの更新時期に不動産会社に更新手数料だけでなく家賃保証会社の保証料も支払うことになる。
賃貸マンションを借りている間ずっと更新料と保証料がかかり続けるわけだ。
会社を辞めて無職になったら家賃保証会社の審査に落ちる可能性もある。
そうなると連帯保証人を見つけなければならなくなるわけで、非常に面倒なことになる。
年老いて転居する場合、老齢を理由に家主が部屋を貸さないこともあると聞く。
そんなことを考えると賃貸よりも中古マンションを購入したほうが安心だと考えた。
よほどのことがない限り自己所有のマンションなら退去させられることもない。
そこで適当な物件をさがすことにした。
会社に通勤できる範囲、駅から徒歩10分以内の物件でスーパーなども徒歩圏内という条件で探した結果、いま住んでいるマンションを見つけて現金で購入することにした。
築年数は30年を超えているが管理状態も良く、私の寿命が尽きるまでは十分持ちそうだ。
キッチンとトイレは購入後新しいものにするなどリフォームした費用を足しても7~8年で元を取れる金額だった。
住み始めて4年になるが、さして問題もなく暮らしている。
何よりも衣食住の住居が確保されている安心感があるのは精神衛生上良い。
終の棲家として購入したマンションだが、妻と結婚して事情が変わった。
セブ島で家を建てて移住する際にこのマンションをどうするか。
何かあった時のために所有したままにしておくか、あるいは日本には戻らないと覚悟を決めて売却するか。
それはその時に決めればよいと思っている。