乾杯!(ちょっといい話)

領土問題は世界中にある。
日本にも領土問題があって、第二次大戦後のどさくさに紛れてロシアが不法に占拠している北方領土問題、日本が講和条約を結ぶ直前に韓国の軍隊が勝手に占拠した竹島問題などがある。
フィリピンも近年傍若無人な中国が実効支配している南沙諸島問題を抱えている。

こうした領土問題の解決を話し合いで解決することは非常に困難で、領土を売買したり交換したりすることで平和裏に解決することもあるが、多くは武力行使によって領土を奪取(勝ったほうが自分の領土にする)してきた。
そんな領土問題を話し合いで平和的に解決したと話題になっているのが、カナダとデンマー領グリーンランドの国境の小さな島ハンス島の領土問題だ。

地図で見ると本当に小さな島で1.3キロ㎡しかない。猫の額ほどしかない島なので、島自体に利用価値があるとは思えないが、温暖化で回りの氷が溶けたため、ヨーロッパと北米を結ぶ航路の上になることや、漁業や海洋資源の開発も視野に入ったことから領土紛争があったらしい。

カナダとデンマークとの間の紛争はいたって平和的で、両国の軍隊がときおり上陸して旗をたて、自国のウィスキーの箱を置いていくというもので「ウィスキー戦争」ともいわれていた。

こうした「戦争」が続いていたが、6月14日に両国が島を分割所有することに合意したので「ウィスキー戦争」も幕を降ろすことになったそうだ。

この日、カナダの外務大臣はカナダ産のウィスキーを、デンマークの外務大臣はデンマーク産蒸留酒シュナップスを相手に手渡したそうだ。

乾杯!

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