城達也さんのこと
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私が憧れていた城達也氏が亡くなったのは26年前の2月25日のことだ。

城さんとえばFM東京のジェットストリームのナレーションで有名で、27年間7387回という長い期間担当していらした。

早稲田大学時代は舞台俳優を目指していたものの身長が162センチと高くなかったこともあり、バリトンの声を活かした声優に転向し、グレゴリー・ペックやロバート・ワグナーなどのアテレコで人気を博した。

私が城さんのファンになったのは1969年から放映された「スパイのライセンス」でロバート・ワグナーの声を担当していたころからだ。

その後も声優やテレビコマーシャルを通じて城さんの声に接していた。
城さんといえばジェットストリームだが、大学に入学してFM福岡が聞けるようになるまで番組を聴くことはできなかった。
城さんが別府市出身で別府鶴見が丘高校の先輩と知ったのはいつだったろうか。
大学時代はともかく城さんのようなナレーションができるように、毎日ジェットストリームを録音して練習したものだった。
そのころの録音を聞くと城さんの足元にも及ばないほどひどい出来だ。

結局私は声優の道をあきらめ、ごく普通の会社員になった。
一時期相模原に住んでいた時、城さんも同じ相模原市に住んでいたことを知ってより身近に感じたものだった。

30年近くたっても、いまでも多くのファンがいるようで、YouTubeでも城さんのジェットストリーム音源があるし、CDやDVDだけでなく最近では音楽ストリームでも城さんのナレーションを聴くことができる。

彼のナレーションがいまでも愛されるのは、余人をもって代えがたい何かがあるのだと思う。
ジェットストリームというラジオ番組の聞き流されて終わりというナレーションというのではない何かが。

城さんのナレーションは、私にとって大切な贈り物だと思う。

城達也さん本当にありがとうございます。

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