市長からの投げ銭

セブ市のダウンタウンにあるコロン通りは、16世紀後半にセブ島で最初に舗装された通りで、昼夜を問わず人や車の通りが多い場所だ。

この通りで一人のおじさんが銅像のパフォーマンス(スタチューというらしい)をしているのが、Youtubeで拡散されて話題になっていたらしい。
なんでもおじさんには離婚した妻との間に3人の子供がいて、奥さんがその子供たちを育てているそうだ。
おじさんは失業しているが、子供たちにお金を渡したくて思い立ったのがスタチューだ。

とはいってもお金がないので凝った格好はできない。しかも体に塗る絵具もありあわせのものしか使えない。だから日によって青だったり茶色だったりと色が変わる。
炎天下でのパフォーマンスは大変だし、なんといってもジプニーやバス、車の排気ガスが半端ない場所だ。私なら30分も立っていられないと思う。

それを見かねたのかどうかわからないが、このおじさんが住むマンダウエ市(セブ市の隣の市)の市長が彼を市役所に招いて3万ペソの現金を渡し、さらに仕事も紹介すると約束したとサンスター紙が報じていた。
(追記)4月4日のサンスター・セブによると、この男性はマンダウエ市の社会福祉施設の警備員として採用されたそうだ。

私が初めて銅像のパフォーマンスを見たのはシドニーのサーキュラーキーだったのを思い出した。しばらく眺めていたが微動だにしなかったのが印象に残っている。
スタチューのおじさんが市長の紹介で就職したらもうコロン通りでのパフォーマンスが見られなくなるだろう。せっかく有名になったのにと思うとちょっと寂しい気もする。

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