年金だけで暮らせますか?

フィリピン系のYouTubeでよく話題になるのが、フィリピンに移住したら年金だけで暮らせるかという視聴者からの質問だ。

その質問の回答は、移住を考えている人がフィリピンのどのあたりに住み、どんな暮らしをするかで決まるというものが多い。
考えてみれば当然で、マニラに住むとの地方に住むのでは生活コスト(特に家賃)が違うし、地元の人と同じような食べ物にするか、しゃれたレストランにするかで支出は大きく違う。
さらに独身か妻帯者かでも支出項目が違ってくるだろう。独身なら遊興費が嵩む可能性が大きいし、妻帯者ならファミリーとの付き合いの支出もある。

つまりどのような暮らしをするかで支出は大きく変わる。
確かなことは、日本と同じような生活をしようとすれば確実にフィリピンのほうが高くつくということ。さらに日本と違って経済成長期にあるフィリピンは毎年物価が上がっているから、年金だけではだんだん生活が苦しくなっていくということだ。

フィリピンというと貧しい国というイメージがある。それは貧富の差が大きいからで、どの階層を見るかでまるで違った国に見える。コロナ禍にあっても土地や新築住宅やコンドミニアムの値段はびっくりするほど上昇していて、アッパークラスの象徴でもある自家用乗用車の価格は日本よりも高い。

だから年金受給者はフィリピン移住を考えるより、日本で暮らすほうが何かと暮らしやすいというのが私の結論だ。
私の年金は一般的な男性サラリーマンの年金の平均支給額とほぼ同じ17万円弱。所得税と介護保険料を控除されるので手取りは16万円を少し超えるくらいだ。
マンションの管理費や修繕積立金、食費、水光熱費、通信費、小遣い、仕送りなどの生活上必要な経費はほぼ年金で賄える。今はアルバイトをしているので社会保険料や住民税は給与から控除されているが、仮にアルバイトをやめるとその分は赤字になる。だから年金だけだとちょっと厳しい。

幸い健康なのでアルバイト収入もあるし、妻も働いているので家計は黒字だ。
だから私のアルバイト収入は老後の資金と子供の学資と移住資金に充て、妻の収入は家の建築費に充て移住に備えるようにしている。

一般の人にはフィリピン移住はお勧めしないが、私のようにフィリピン人の妻がいて、フィリピンに家がある場合は、老後(働けなくなったら)移住するという選択は大いにありだと思っている。





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