日本とフィリピン比べてみる

フィリピン在住の日本人のブログでフィリピンの収入が話題になっている。

NUMBEO というサイトが元ネタで、フィリピン人の平均給与は15,214PHP、日本円で約33,000円だそうだ。同じサイトで日本人の税引き後の平均給与は280,202円、フィリピンペソに換算すると127,000PHPとなる。フィリピンの所得税は年間50万ペソまではかからないので、額面通りの支給だと考えられる。

日本の場合はさらに厚生年金と健康保険が控除されるので実質はさらに数万円手取りが減るが、とりあえずこの金額で比較すると、日本人の給与はフィリピン人の8.3倍となる。体感的にフィリピンのモノの値段は日本の8分の1なので、ほぼこの調査結果には納得できる。

給与以外も比べてみると、GDPの成長率は日本が1.53%に対しフィリピンは6.7%。人口増加率は日本がマイナス0.21%に対しフィリピンは1.57%。日本に比べてフィリピンの成長が著しいことがわかる。それを反映してか住宅金利を比べると日本は1.73%でフィリピンは7.72%とかなり高い。物価上昇率は日本が0.8%に対しフィリピンは2.5%だそうだ。物価上昇率に比べて金利が高いのが気になるが、これはフィリピンでは貸し倒れ比率が高いのか、あるいは住宅価格は毎年上がっているので、この金利でも購入しておくほうが得なので借り入れをしているのかもしれない。

住宅の価格もフィリピンはかなり高くなっている。特にマニラ首都圏では日本円にして2,000万円程度の物件はざらで、先ほどの平均手取り給与の50年分ととんでもなく高い。こうした住宅を買うのは海外で働くフィリピン人なのだろうか。一般庶民にはとても手が届かない金額だ。

健康水準を比較すると、平均寿命は日本人が84.1歳、フィリピン人は68.5歳。男性だけを見ると日本人81.4歳に対しフィリピン人は65.3歳と16歳も違う。健康寿命も日本人男性が72.1歳、フィリピン人男性が58.6歳と13歳の開きがある。フィリピンでは60歳以上がシニアと呼ばれていて、さまざまな特典があるのはこの寿命を見ると納得できる。日本でシニア扱いされるのは65歳以上で、場合によっては70歳からなのは寿命の点からいえば妥当なのだろう。

フィリピンでロックダウンMGCQの場合、60歳以上は外出禁止だったのも健康寿命を考えると納得できる。

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