本気度が伝わってこないオリンピック

2020東京オリンピックの開幕まであと4日。

昨年の夏に開催される予定だったがコロナ禍で延期され、6月はじめまで開催が危ぶまれていた。
ここにきて東京のコロナ陽性者が増えてきたこともあり、無観客での開催となった。

本当なら世界中から人が集まって賑やかなイベントとして盛り上がるオリンピックだが、今回は異例尽くしのものになった。

そもそも今回のオリンピックはエンブレムの盗用問題、国立競技場の設計のやり直しなど、はじめからケチがついたオリンピックだ。

不思議なものでプロジェクトの出だしで躓くと後々様々な問題が起こってプロジェクト全体がうまくいかないことが多い。

昨年の延期はやむを得ないところがあるにしても、今年本気で開催するという意気込みがあればもっとやるべきことがあったと思う。

首相が「コロナを克服した安全・安心なオリンピック」を実現させると云っていたのだから、少なくとも主な開催都市の東京と首都圏の市民のワクチン接種を大会開催までにほぼ(80%程度)は終わらせておく。
東京都も大会に参加する各国の選手やコーチ、大会関係者がコロナの陽性者がでたとしても、即座に医療施設に収容できる体制を整えるのは開催都市としての最低限の「おもてなし」だったはずだ。

ところが東京都のワクチン接種率はNHKによると18%でしかない。
しかもいまだにオリンピック関係者専用の医療施設は開設されていない。

こうした状況に陥っているのは司令塔が不在だからだと思う。
東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会のトップは橋本会長だが、途中で森さんから交代したこともあるのかもしれないが、非常に存在感が薄い。

首相(当時は安倍さん)や東京都知事などもリオデジャネイロ大会の閉会式で2020年東京オリンピックを開催する国と都市の代表として華々しいステージに立ったにもかかわらず、本気でオリンピックを成功させようという姿勢も意気込みもみられない。

いったい日本はどうなっているのだろう。
オリンピックは世界最大のスポーツの祭典で、政治とは一線を画しているという建前だが実際には国の威信をかけたイベントだ。

なので今回のあまりにお粗末な国や主催都市の対応を見るにつけとても残念な思いに駆られる。

大丈夫かニッポン。

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