2019年9月19日。ちょうど一年前の今日、妻がはじめて日本に来た。日本に着くまでどのような気持ちだったかよくわからないが、きっと不安と期待がない交ぜだったのではないかと思う。
私はといえば、これから始まる二人の生活についてはっきりとしたイメージがわかずにいた。それより入国にあたって在留カードがいつどのようにしたらもらえるのかわからず心配だった。ネットで調べてもそれらしい情報がない。成田空港は何度も利用しているが、日本人なので入国審査はほとんどフリーパスだし、外国に行った場合でも観光客なので普通に入国審査でパスポートにスタンプを押されるだけだから見当がつかない。
後でわかったのだが、在留カードは入国審査の際にその場で作成されて本人に手渡されたようだった。なので、飛行機が到着してから妻がロビーに出てくるまで1時間以上かかった。
考えてみれば、こうして出迎えのために空港で待つのは何年ぶりだろう。「ラブ・アクチュアリー」という映画では空港の到着ロビーで愛する者同士が再会を喜びあうシーンで終わるのだが、そんなシーンを思い浮かべながら待っていた記憶がある。
ようやくロビーに現れた妻と一緒に家に向かう。成田空港から我が家までは電車で移動するのだが、成田空港そのものが街から離れたところにあり、我が家までは田園風景の中を行くことになる。都会らしい高層ビルも見えないので、なんだか申し訳ないような気がした。
あれから一年。あっという間だった。一度もけんかすることなく、穏やかな毎日を送られていることに感謝している。