このところ毎朝起き抜けにバナナを一本食べるのが習慣になっている。
私が子供のころバナナはまだ高級品だった。
だから病気の時のお見舞いの籠に入ったフルーツセットのバナナは眩しい存在で、そんなときにしか食べられなかった記憶がある。
戦前は安かったバナナは戦後急激に高くなったそうだ。というのも日本で売られていたバナナは台湾産で、台湾はかつて日本の領土だったことが関係している。
戦後台湾は独立し日本は直接バナナを輸入できなくなった。米軍の占領下にあった時期には台湾産のバナナは日本人には買うことすらできなかったようだ。
その後だんだんと輸入制限が緩和され1963年にバナナの輸入が自由化されてから、台湾産とともにフィリピン産のバナナも国内に流通するようになった。
そして今やフィリピン産が8割を占めるようになってきている。
バナナの原産地はニューギニアといわれていて、その後東南アジアで栽培されるようになったというのが通説だ。
ただし野生種のバナナは種があって硬く、普段私たちが食べているバナナとは全然違うらしい。
日本のスーパーで売られているバナナはキャベンディッシュというデザート用の種類で、甘味があって柔らかい。
フィリピンでは少し酸味の強いラカタン種が一般に好まれている。
上の写真の「バナナの歴史」はバナナに歴史が書かれていて面白い。
バナナという植物がどのように世界に広がっていったのかとか、バナナにまつわる文化も書かれている。
毎朝私がバナナを食べるようになったのは、夜中に足がつることが続いたのでカリウム不足かもしれないと思い、カリウムが多い食べ物としてバナナがあるからだ。
手軽に食べられて安価、しかも美味しいバナナでカリウムも摂取できるとあっては食べないわけにはいかない。
フィリピンに移住したら、自分の家の庭にバナナの木(本当は木じゃなくて草だが)を植えて自家製のバナナを食べるのもありだ。
というわけでこれからも毎日バナナを一本という生活を続けていこうと考えている。