海外での国民審査への道

海外に移住しても手続きさえすれば国政選挙の投票ができる。
投票するためには「在外選挙人証」とパスポートが必要だ。

「在外選挙人証」を取得する方法には、出国前に申請をしておく方法と出国後に移住先を管轄する在外公館(大使館や領事館)で申請する方法がある。

セブ島の在外公館で申請する場合、まずセブの日本総領事館に在留届を出す。その後3か月経過してから「在外選挙人名簿登録申請書」を提出する。この申請書が外務省を通じて移住前に住民票を置いていた市町村の選挙管理委員会に送られる。そこで審査され在外選挙人名簿に登録が行われ「在外選挙人証」が発行される。
発行された「在外選挙人証」は外務省を経由しセブ日本総領事館に送られ申請者が受け取るという手順だ。

以前は在外公館での申請しかできなかったが、いまは海外転出届を出す際に在外選挙人登録の申請できるようになっている。だから今では海外転出届を出す際に、役所の窓口で「在外選挙人登録の申請もしませんか?」と訊かれることも多くなったそうだ。
この申請をしておけば、移住後在外公館に在留届(ネットでも提出可能)を出すと自動的に在外公館に「在外選挙人証」が届くのシステムになっている。
投票は国政選挙に限られるが、比例代表に加え選挙区も投票できる。

このように国政選挙に関しては海外で投票できる制度ができているが、国民審査は投票制度がない。
国民審査というのは最高裁判所の個々の判事について審査をすることで、衆議院選挙と同時に行われる。

海外移住者が国民審査の投票ができないのは違憲だという訴えが起こされていた。
この裁判で最高裁が原告の主張を認める判決を5月25日に出した。

これまで国民審査の投票で個々の判事に×をつけたことはないので、個人的にはあまり影響がないと思う。
今後法律の改正が行われるのは確実なので、そうなると移住後も国内と同じように投票できることになるので、それはそれで良いことだと思う。

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