移住はどちらがおすすめ?

メールマガジン「まぐまぐ」で配信された栗原将さんの記事「2021年のアジア海外移住事情~タイ・フィリピン、リタイア生活の理想と現実」を興味深く読んだ。

現時点ではどちらの国も入国制限中なので移住は無理だが、これから移住を考えている人には参考になる記事だ。

タイもフィリピンも日本人からはそう遠くない東南アジアの国だ。
私はタイには10回、フィリピンには15回ほど行っているのでなじみのある国だ。
フィリピンは妻の国なので近々移住予定でもある。

この記事ではいくつかの項目にわけてタイとフィリピンを比較している。

1、生活費(食費・居住費・物価)
タイ(バンコク)は1か月20万円で快適な生活ができる。フィリピン(セブ)もだいたい20万円か少し少なめで生活できる。コンドミニアムの家賃はどちらも6万円。食費も5万円でほぼ同額。ただし水道光熱通信費はバンコクが7千円に対し、セブは1万5千円。フィリピンの電気代が高いのは広く知られている通りで、バンコクの約4倍で、日本よりも高い。
上記の金額は日本並みの生活をする場合の金額で、もっと現地に溶け込んで現地並みにすればかなり節約は可能。

2、食べ物
日本人の口に合うのはタイでフィリピンの料理は今一つ人気がない。たしかに世界中にタイ料理屋はあるがフィリピン料理屋はない。
タイの料理はパクチーが苦手な人にはつらいところもあるが、基本的に美味しいものが多い。
フィリピンはハンバーガーなどが好きな人ならジョリビーがあるので問題ないかも。
どちらの国も日本食は割高。

3、天候と環境
タイもフィリピンも常夏の国。雨期も6月から10月くらいで、乾期も11月から5月とだいたい同じ。
空気に関してはバンコクは冬場にPM2.5の濃度が高くなることがあり、セブ市内は排気ガスのためによくない。
セブの歓楽街マンゴーストリートを歩いたことがあるが、排気ガスで気分が悪くなった。
ただし、市街地を離れれば問題はないが。
20年ほど前のバンコクの排気ガスもひどかったが、最近はだいぶ改善されているように思う。

3、現地の治安
タイの治安は悪くない。ときどき反政府デモがあるが、限られた地域なので普段の暮らしには影響がないそうだ。ただし交通事故は多いので、注意が必要とのこと。
フィリピンの治安はよくない。拳銃の所持ができる国で、殺人事件も多い。10万人当たりの殺人発生件数は6.46人で、タイは2.56人。殺人事件が多いと感じるアメリカが4.96人なのでフィリピンの殺人発生率はかなり高い。それでも世界で46位なので、フィリピンよりも物騒な国が45もある。
ちなみに日本の殺人発生件数は10万当たり0.26人で154位と最低レベル。

4、医療レベル
タイの医療レベルは高く、世界中からメディカルツーリズム目的に来る人も多いので全く心配いらない。
フィリピンは残念ながら医療レベルは良くないし、とんでもなく高いことは有名。
優秀な医師は海外の給料の良い国へ働きに行くケースも多くのが現状だ。

5、子供の教育環境
タイはインターナショナルスクールなどの選択肢が多いものの英語は公用語ではないので注意が必要。
フィリピンは英語が公用語なのでその点は良いが、一般的な教育水準は低い。特に理数系のレベルはとても低い。
日本の教育レベルも少しずつ低下しているが、OECDの中ではそれでも上位5位レベル。
ここは心配なのは、子供たちの教育。今はインターネットが発達しているので英語が理解できれば学校教育よりもネットで高いレベルの授業が受けられるから、そうした手段を活用すればなんとかなるかもしれない。
子供の学習環境を整備するのは親の責任でもあるので、ここはなんとか私が頑張らないといけない。

個人的にはフィリピン移住しか念頭にない。タイも住みやすいと思うが言葉の問題がある。しかもあの優美なタイ文字は魅力的だが覚えるのは大変そうだし。

結論としては、このコロナ禍で移住は簡単にはいかないので、自分が何をしたいかをしっかり考え、今年は移住のための情報収集をすべき年ということと記事は結んでいるが、私もまったく同感だ。

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