新型コロナの感染者が増えたため、1月8日に国は首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)緊急事態宣言を発令した。
この緊急事態宣言は新たな感染者を減らすために人と人との接触を減らす。つまり人の流れを少なくするのが目的らしい。
特に飲食店は午後8時以降の営業を自粛し、協力した店には一日当たり6万円を協力金として支給するとのこと。
これは感染者の増加は飲食店でのマスクを外した会話が原因の一つと考えられているからだ。少し前までは会食をするのは少人数(4人くらい)で、会食でもマスク着用のことなんてバカバカしいことをいっていた。マスクを着けたまま食事はできませんけどね。
緊急事態宣言が出されて連休に入ったが、春に緊急事態宣言が出されたときに比べると人出はそれほど減っていないと報道されている。
人出が減らないのは当然だと思う。
イギリスのように一日の感染者が数万人、亡くなる人も1,000人を超えていれば、黙っていても外出をしなくなるだろう。
日本で感染確認された人は全国で一日当たり数千人、亡くなった人は昨年からの累計で4,000人弱だ。
インフルエンザで亡くなる人は厚生労働省の推計で毎年3,000人だから、それよりも多いが突出して多いわけではない。
インフルエンザよりも新型コロナウィルスの方がたちが悪い(有効な治療方法が確立されていない)というのは間違いないが、緊急事態宣言を出して人の流れを止めなければならないほどのことではないと思う。
医療崩壊が起こるからとの理由もあってのことだろうが、昨年春から今までその備えをしていないのはなぜだろう。
そんなに日本の医療体制は脆弱なのか。
もし脆弱であるとするなら、これから起こる大災害(南海トラフ地震や首都直下地震)の際は日本の医療なんてあてにならない。
でも本当に医療体制はひどいのか?
医療機関の数も病床数も設備も整っているし、医師や看護師の数も決して少なくないはずだ。
医療崩壊とは裏腹に、新型コロナに感染するのを恐れて患者が来ないので経営が立ちいかなくなっている病院も多いという報道もある。
マスコミは感染者数と亡くなった人の数だけしか報道しないが、これでは何も報道していないことと同じだ。
報道するなら検査数と感染者数や亡くなった人の属性(年齢や基礎疾患の有無)などは最低限報道しなければ、私たちが状況を把握し判断することが出来ない。
国や地方政府は、少なくとも感染者はどのような経路で感染したのか、今後感染しない感染させないためには何が必要か、わかっている範囲で正確な情報を広報する必要がある。
テレビのコマーシャル広告は減っているので、テレビ局だって広告収入が入るので助かるだろう。
日本人の教育程度は決して低くない。正確な情報が伝わればそれなりの行動をとるのが日本人の強みだと思う。
幸い私の周りに感染が確認された人も、ましてや亡くなった人もいない。多くの人も同じ状況ではないだろうか。
人の流れがあまり変わらないのは、テレビなどマスコミだけが大騒ぎしている印象があるからではないか。
私は会食は控えているし(コロナ禍では1回だけ)、外出時のマスク着用こまめな手洗いもしている。
会社も在宅勤務と時間短縮で時差出勤を取り入れている。でも通勤時の混雑は以前とあまり変わらない。
はっきり言って、今以上の感染対策の取りようがない。
緊急事態宣言が出されてもこれまでの日常生活を送るだけだ。となると一体緊急事態宣言なんてする意味はあるのだろうか。