ニッセイ基礎研究所が調査して発表したレポート「通勤時間と幸福度」によると、通勤時間が長くなるほど幸福度は低下するらしい。
調査は今年2月から3月に全国の18歳から64歳を対象にWEBアンケートとしておこなわれ、回答数は5,594件というから結構大規模な調査だ。
ちなみに国の平成28年社会生活基本調査では、10歳以上の通勤通学時間の全国平均は往復1時間19分だったそうだ。つまり片道40分程度になる。
今回の調査では、まず今の幸福度を0点から10点であらわすといくつかを尋ねている。結果は5点という人が最も多く20%。次いで8点と7点がともに18%。6点という人が13%弱となっている。3点と4点を合わせると約14%となっている。
次に片道の通勤時間を尋ねた結果、10分から30分の割合が約37%、ついで30分から60分が約33%、30分以下が50分、30分以上が50%となっている。ちなみに90分以上は約4%。
この幸福度と通勤時間の関係を分析したところ明らかに通勤時間が長くなるほど幸福度が下がる傾向が読み取れるそうだ。
私の場合勤務先の五反田までの片道の通勤時間は、自宅から駅まで8分、電車に揺られている時間が70分、駅から会社まで10分、乗り換えを含めて最速で90分だ。乗り換えのタイミングが悪いと2時間弱。往復4時間弱かかっていることになる。つまり一日の6分の1は通勤時間という計算になる。
上野東京ラインが出来てから最寄り駅から品川間は座っていけることが多くなったが、以前は往復とも立ちっぱなしということもあり、しかも大勢の人が乗る電車内でのストレスも大きかった。
これまでの会社員生活で最も通勤時間が短かったのは相模原市時代で、家から会社まで徒歩8分。ついで鹿児島県出水市時代は車で10分。神奈川県綾瀬市時代は15分。福岡市は徒歩と電車で約30分だった。
首都圏ではよほど恵まれていないと片道30分以内の通勤は難しい。家賃が高いのでどうしても郊外に住むしかないので、それに比例して通勤時間がかかるのはやむを得ないとあきらめている人が多いのではないかと思う。
新型コロナウィルスのため在宅勤務ができるようになって最も良かったのは、通勤にとられる時間がなくなったことだ。
9月に管理職を降りて一般の定年嘱託社員になったのを機に週休3日に切り替えたのも、通勤の負担が重くなってきたことが理由の一つだ。その分給料が減ってもストレスが減る方を選んだということ。
なので今回のニッセイ基礎研究所の調査には納得だ。
ただ私の場合、通勤時間が長くても今の幸福度は10点ですけれど。