黄昏・消化試合…

9月末で役職を降りてごく普通の定年嘱託社員となって2カ月経過。

気が抜けない毎日から解放されて週休三日にも慣れてきた。
実際には在宅勤務もあるので会社に行くのは週に3日だから通勤も苦にならなくなった。

一番変化があったのが仕事の内容で、補助業務がメインとなり、新し管理職からの相談などに応える以外は自分で仕事を作っていかないとやることがなくなったことだ。

気持ちとしては楽だが、なんだか毎日が消化試合のような気がする。

来年9月末まで契約期間があるので、あと9カ月会社員生活が残っているわけだが、有給休暇や溜っている振替休日などを計算すると、実質的に会社に行くのは90日弱となる。

私の場合役職を降りて完全に退職するまで1年未満なので、消化試合と考えたとしてもそう長くないから何とかモチベーションの維持ができると思う。
それでも以前のように仕事に対するモチベーションはなくなってきている。

60歳から65歳までの5年間を定年嘱託社員として補助業務をしなければならないとしたら、モチベーションを保っていくことは難しいと感じる。

ときどきネット上で「働かないおじさん」の話題を見ることがある。多くは若い世代が社内の定年前後の中高年社員を見て批判する内容だ。

「働かないおじさん」のせいではなく、定年と定年嘱託という制度があることで、働きたくても働く場がなくなっていることが問題なのだと思う。

一世代前と比べて、今の60歳代は体力、気力もあり、新しいことを覚えることも普通にできる人が多いのではないだろうか。だから現役として十分に通用すると思う。

にもかかわらず60歳で定年。その後5年間もその力を充分に活用しないのは社会的に大きな損失だ。

高齢化が進む社会で、政府も70歳まで現役で働けるように制度作りをしているが、その働き方については議論の俎上にあがっていない。

ただ単に働く期間を延ばすだけでなく、働く側がやる気をなくさない尊厳を持った仕事ができる環境も必要だと思う。

さて、今の会社で90日をどう過ごすか。どのように役立つ仕事をしていくか。
少なくとも「働かないおじさん」と呼ばれないようにしていきたい。

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