イギリスの不動産コンサルタント会社が面白いデータを発表している。
それはそ、れぞれの国で1パーセントクラブという富裕層入るためにどのくらいの金融資産が必要かというデータだ。
もっともハードルが高いのがモナコ公国で、1240万ドル(17億3千3600万円。6億9440万ペソ)。
次いでスイス、オーストラリア、ニュージーランドと続き。大金持ちが多いイメージのあるアメリカは5位で510万ドル(7億1400万円。2億8560万ペソ)だ。
日本はぐっと順位を落として170万ドル(2億3800万円。9520万ペソ)。フィリピンは57,000ドル(日本円で798万円。319万ペソ)だ。
*1ドル 140円 56ペソで換算
日本国内で1パーセントクラブに入るのは私には無理だが、フィリピンでなら1パーセントクラブの会員になれる。
上のグラフはフィリピンの年間世帯収入の分布図だ。(経済産業省のリポートより)
フィリピンの富裕層の年収は490万円なので、平均的な日本人だと富裕層になるが、私のように移住後の主な収入が年金だけだと上位中間所得層にはなれそうだ。
日本の世帯収入が毎年落ちていく一方、フィリピンの世帯収入は増加している。
それを反映するようにマニラやセブの不動産価格は日本の地方都市と同じかそれ以上に高くなってきている。
セブ市内のコンドミニアムの価格は1K(22㎡)で800万円以上。2DK(55㎡)だと最低でも2,000万円程度。戸建てだと4000~5000万円もする。フィリピンの平均的な賃金からするととんでもなく高い印象だ。
一般のフィリピン人の夢は、家と自動車を所有することだといわれている。日本もそうだが、家を一括現金で買う人はそう多くない。家にしろ車にしろローンで買うのが普通だ。
だから収入があってもローンの返済で貯蓄どころではない人が多いのだと思う。ましてフィリピン人は江戸っ子と同じで「宵越しの金は持たない」という性格。将来のための貯蓄より今を楽しむのがフィリピン人だ。
年間経済成長率が6~7%あり、収入も増え続けているフィリピンだが、金融資産が増えていないのはそんなフィリピンの国民性が理由かもしれない。
もっとも働き盛りの金融資産が少ないのはフィリピン人に限ったことではない、日本人も同じでかもしれない。貯蓄好きだといわれている日本人だが、家を買ったり、車を買ったり、子供を大学に行かせたりする年代の貯蓄額はそれほど多くはない。まして失われた20年とも30年ともいわれる日本では賃金も横ばいが続いていて、金融資産が目に見えて増えるのは子育てが終わってからだ。
日本銀行の調査などからわかることは、老後がまじかに迫っくる60歳代以降に金融資産が増える人が多い。
私もそんな人の一人だ。
妻が今セブ島で建築中家が完成し移り住んだら、すぐに車を買う予定だ。そうなると妻は家と車を所有することになるので夢が実現することになる。