しばらくおあずけMILO

「強い子のミロ」で日本ではおなじみのネッスルの「MILO」。Twitterで「ミロを飲んだら貧血が改善された」というつぶやきがSNSで拡散されて生産が追い付かず9月末に一時販売休止。その後も休止状態が続いているそうだ。

フィリピン関連のブログでよく目にする「MILO」。飲み物そのものよりもどう発音するかが話題になっている。日本は[miro]だがフィリピンでは[mailo]となる。

たしかに英語風に読むと[mailo]が正しいようで、日本の発音ミロというのが少数派のようだ。アジアで最も消費量が多いマレーシアもマイロと呼ばれている。

もともと「MILO」は1934年にネスレオーストラリアのトーマス・メインが育ち盛りの子供たちのために開発した商品で、名前の由来は古代オリンピックのレスリングで24年間も王座を守ったクロトンのミロンという人物からとったそうだ。クロトンはイタリア南部の植民都市でピタゴラスも住んでいた。ミロンはピタゴラスを救ったのが縁でピタゴラスの娘(ピタゴラス派の娘との説もある)と結婚している。

なので、日本語でミロという呼び方はあながち間違いではない。

品薄になった商品をネットで高く売るのは「マスク」に限らない。今朝Amazonで調べたら240gのミロが1400円で売られていた。フィリピンのネット販売大手のLAZADAでは600gのミロは176ペソ(日本円で390円)、240gだと156円。なんと9倍近くの金額だ。

それだけ払っても買いたい人がいるのかもしれないが、普段は400円程度で売っているものを1400円という値付けで売るのはどうかと思う。

私自身はミロを飲んだことがない。というのは「強い子のミロ」というコマーシャルのせいで子供の飲み物というイメージがあったからだ。

普通に販売されたら一度飲んでみるのもいいかもしれない。

【追記】今日(2020年12月16日)の東洋経済ミロはシンガポールで製造しているそうで、2009年から2019年の10月までの10年で麦芽飲料の消費は4割減っていたらしい。今回はSNSでブームが起こっているわけで、ブームがずっと続くわけではないと思うのだが、一方でコロナ禍で健康志向が強まっていることから、ネスレは今後もミロの価値を見直して消費が拡大することを期待しているとのこと。

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